やねうら王での半自動検討(先手中飛車編)
一回くらいこういう解説記事っぽい何か、書いてみたかったんです。
まず動機は次の記事です。
www.fgfan7.com
この記事での5五歩不突きが先手にとって都合がよいことを追認できるか、ということに興味があります。
今回の記事では、有力かもしれない後手からの変化を主に紹介します(以下ですます調は省きます)
ちなみに、参照記事では先手が有利となる変化だったが、これについては7五歩が悪手で7三桂であれば千日手コースに持っていけそうだという見解になった。したがって、先手ももう少しよい手順があればそのほうがよい状況である。
- (1) ▲7六歩 △8四歩 ▲5六歩 △6二銀 ▲5八飛 △8五歩 ▲7七角 △4二玉 ▲4八玉
ここまでは参照記事における手順とおおよそ同じであるが、ここで変化する
- (2)△3四歩 ▲5五歩
この変化で評価値的には-50から0程度(ほぼ互角後手持ち)になりやすいようである。
しかしだからといって安泰というわけではなく、問題はここからである。
- (3) △5二金右 ▲6八銀 △3二銀 ▲5七銀 △3三銀
一つ目の変化として、ここで銀をどんどん前に出してみる
- (4;A) ▲4六銀 △7四歩 ▲4五銀 △3二玉 ▲3八玉 △7三銀
調べてる段階ではこのあたりで評価値-50程度であったが、ここから先手が激しい手順へ持っていける。これを具体的に調べると次のようになった
- (5;A)▲5四歩 △6四銀 ▲5三歩成 △同 金 ▲3四銀 △同 銀 ▲2二角成 △同 玉 ▲5三飛成 △同 銀 ▲5五角 △4四銀 ▲8二角成 △8八飛打
- (6;A) ▲6八金打 △8九飛成 ▲8一馬 △9九龍 ▲6三馬 △3二金 ▲4一馬 △3一歩 ▲2八玉 △3三銀 ▲5九歩 △5七桂 ▲同 金 △6九龍 ▲4六桂 △4五銀
このもう少し先まで調べさせたが、結局スコアは-200程度で後手若干有利のスコアだったように思う。
次に玉を囲ってみる
- (4;B) ▲3八銀 △7四歩 ▲3九玉 △3二玉 ▲2八玉 △7三銀 ▲6六銀 △6四銀 ▲4六歩
次のように進めるとスコア0のような局面がちょくちょく提案されており、怪しい可能性がある
- (5;B-A) △1四歩
次の変化は今回見つけた変化の中で一番見た目が大変な局面へ進む。
- (5;B-B)△8六歩 ▲同 角 △4四銀 ▲5四歩 △同 歩 ▲同 飛 △5五歩 ▲7七桂 △5三金 ▲6五銀 △7五歩
この局面の先を検討した結果、現状先手有利のスコアを示している。
しかしブレが大きいこともあり、現状は難解という判断になると思う。
ここまでの結果を総合して若干後手持ちという結果だということを書こうとしたら次の変化が見つかった。
次のような手順の出現で評価値は0から30くらいに切り替わった。しかしこの先も先手有利かというとよくわからない。
- (4;C) ▲3八玉 △7四歩 ▲4八銀上 △7三銀 ▲6六銀
まとめ
- 先手中飛車に対して5五歩不突き型を検討させてみた
- (4;C)以後で後手がよくできれば後手にとってもうれしいが、よくわからない
- 結局、現状では先手有利とも後手有利ともいえず難しいことが分かった
注)著者自身に棋力は無いので、これも有力、などといった詳しい解説はできません。また、局面図につまらないミスを載せている可能性もあります。ミスについてはコメントをくださると幸いです。