1:2:1
1:2:1といえば ->
- (x+1)^2の係数
- パスカルの三角形3段目
- 競プロでは ... Air Pollution | Aizu Online Judge
という感じですが次の性質が成り立つんですね
ならば に対して は非増加列である.
言い換えるとに対して が成立する.
証)
数学的帰納法による.
要素数が2以下の場合,つまりのみの時はより非増加列.
の数列が非増加だったとする.
このときより
を得るため証明終わり.
この性質が何だという話ですが、これは劣モジュラ性について扱っている本を眺めていて副次的に出てきたものです。
劣モジュラ性とは,(素人なので嘘書いてる可能性がありますが)
要素数の有限集合の冪集合 上の分配束(集合の和積で閉じている)であるような部分集合をとる.
このから実数への写像が劣モジュラであるとはに対してを満たすことである.また通常としておく.
さらに劣モジュラ多面体というものを考えます。
まず,とする.このを拡張してとする.
この時,劣モジュラによる劣モジュラ多面体とはとなるようなの集合のことである.
- 定理
- 劣モジュラ多面体では を満たすが必ず存在する(証明略).
(ここからはとする.)
先ほどの定理は大雑把な書き方をするとなる複数の平面で切った後にでまだ切れる余地がある(もしくは接する,かする)ことを意味している。(しかしすぐに証明できる気がしないし本当にそんなうまいこといってるのか?と思うわけなので具体的なことを考えていこうという方向です。)
さて、この定理が成り立つということは、例えばとして を満たす多面体に対してが成り立つはずである。
ということは、が成立するはずである。
さらに言えば、をとして巡回的な制約を満たす多面体に関しても同様なことが成り立ち、
が成り立つはずである。(なお、としておく)
ここで数列をとすれば劣モジュラ性の式を足しこむことによって冒頭の1:2:1な式が出てくるという話なのでした(背景説明が長い)。
そんで、ここで冒頭の性質が成り立つので、さっき出てきた式をという風に示せるのでなるほど確かに定理は納得できる気もしてくるなぁ、と思ったのでした。